歯の大切さ
全身の健康
私達が子供の頃は、乳歯のむし歯は生え代わるから放っておいても良いと言われたものです。本当にそれでよかったのでしょうか?
歯も体の一部です。もし、むし歯が大きくなり歯の周りに細菌が感染したらどのようになるででしょうか?専門誌によくある報告によると、心疾患のかなり高い割合で重度の歯周病が認められたとのことです。
実際に、私も同じような経験があります。大学病院に勤務していた頃、医学日より原因不明な発熱について口腔内の精査をして欲しいとの依頼がありました。お口の中を検診したところ、大きなむし歯があり歯の周りに細菌の感染していることが認められました。ですから、むし歯の治療を行っていったところ、発熱はお さまっていったのです。歯科での臨床の場では、このようなことは頻繁にあることです。
また、全身の状態はお口の中を悪化することは当然のことです。よく言われることに、良い医者はまずお口の中も診察の一助にすると言われています。ですので、全身状態とお口の中とはきっても切れない関係にあるのです。噛むことと元気の関係など、歯の前進に対する意義はこれから着目されるべきトピックスと考えております。健やかに美しく元気に人生を送っていくには、出来るだけ歯を保存することが重要となります。老後まで歯を大切にするには、小さな頃からの予 防・管理が大切になります。当院の予防プログラムを上手に活用して頂ければ幸いです。
成長期における問題:平行感覚
最近、よくこけるお子さまが多くなっていると言われています。実際、私達の診療室にも、こけて歯を打って来院するお子さまが増えています。
な ぜ、最近のお子さまはよくこけるのでしょうか?一般的に、現代の生活環境に問題があると言われています。日常生活では、ほとんどのことにに機械器機が導入 され、如何に楽におおちゃくにというのが当たり前です。お子さまに関しても、以前は近所のお子さま達とかけっこなど外で遊ぶことが多かったと思いますが、最近では外で遊ぶ機会が減り、テレビゲームなど部屋に閉じこもって遊ぶお子さまが目立ちます。外でのかけっこ、じぇれ合いなどで成長発達期にあるお子さま の体には運動能力、反射神経等、あらゆることが養われていくのです。
また、お口の中も大切です。人間は立って生活しています。体の中で最も重い部分は一番上にある頭の部分です。このように考えたら最も不効率な状態であるのが人間なのです。では、このような不効率な部分を補う必要があります。それが噛み合わせだと言われています。
私達もお子さまのお口の中の状態と体の平衡感覚について研究してきました。右の写真のようにお口の中の状態と専用の器具で平衡感覚が悪いとの結果が得られました。ですので、お子さまのお口の中の健康は成長発達の活発な時期です全身の健康に重要なことと思われます。
たかがむし歯、されどむし歯なのです。歯を大切にしましょう!
成長期における問題:咀嚼!
「乳 歯は生え代わるからむし歯になってもいいや!」とお母さん、本当にそれで良いですか?お子さまの体は成長期にあります。また、お子さまのお口もどんどん大 きくなっています。そのような時に、むし歯があったらどのようになるのでしょうか?むし歯になることにより、噛み合わせが崩れ、十分な成長量が得られないとともに、下顎の異常な適応により上下の歯の関係が悪化していき、不正咬合へと発展していきます。
また、乳歯に多くのむし歯があると、左の写真のように、上下の歯の接触する面積が減り、そのことにより十分な咀嚼が行われなくなります。
そのことにより、左下のグラフが示すように、お口の中の状態が悪化すると肥満の傾向が現れてきます。小さな時からのお口の予防が、全身の健やかな成長を促すのです。
むし歯や歯周病も生活習慣病に分類されます。日頃の生活がこのような病気の原因になっていることは明らかなことです。ですから、むし歯の予防と考えず、全身の健康のために普段の生活を見つめ直すことも、大切なお子さまのためになることと思います。